「メロディ」って何だ?

またもツイートのまとめから。

 

 

 

 

 ちなみにツイッターでは新しいものが上に表示されますから、ここでは逆に矢印は上向きだと考えて頂けると助かります。

 

で、結局、何をもって「美しいメロディ」と感じるかは本当に個人の趣味の問題でしかないんだなあと感じざるを得ない訳です。

例えば完全に十二音技法で書かれているシェーンベルク弦楽四重奏曲第3番、4番あたりについて「メロディがない」というならまだわからなくもないのです(個人的には、弦楽四重奏曲第3番、4番あたりについてもメロディはあると感じますが…良いメロディかそうでないかは別として)。

しかし「グレの歌」なんて完全に後期ロマン派音楽であって、これを「メロディがない」みたいに感じる感性は私には理解できません…

キーン氏は件の文章でシェーンベルクを貶した後でロッシーニを始めとした前期ロマン派イタリアオペラの「メロディ」を讃えるのですが、

私の場合、ドヴォジャークの交響曲からクラシック音楽を好きになり、その後チャイコフスキーマーラーブルックナーブラームスなどからクラシック音楽の世界に入って行き結局、前に書いたようにレーガーとかシェックとかマルクスといった後期ロマン派の寂れたどん詰まり終着駅みたいな音楽が好きになってしまったタイプなので、何だかんだで19世紀後半から20世紀初頭の音楽のメロディが最も自然に楽しめるメロディだったりします(後には古典派音楽や前期ロマン派音楽の良さも解るようにはなりましたが)。正直言うとオペラならドイツオペラやロシアオペラの方が好みです。

これは別にどれが偉いとか正しいとかの話ではなく、完全に個人の趣味、感性の話なんでしょうね…。実際、私の耳にはロッシーニのオペラよりブルックナー交響曲シェーンベルクの「グレの歌」の方が美しい旋律が多いと感じるのは事実ですし、「メロディは死滅したのか」という文章の冒頭に「グレの歌」を出す感覚は本当に理解し難いです…

 

5月30日追記