アッテルベリ:交響曲第2番、第5番
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月11日
アリ・ライシネン指揮フランクフルト放送交響楽団
自然派的後期浪漫派音楽の悪趣味の典型。
焼酎などを飲みながら聴いていると、止めどなく涙が流れ落ち精神は堕落の一途を辿る。健全な精神を求めるものは聴くのを控えねばならない。
#今聴いている音楽
「悪趣味」は言い過ぎかもしれないけれど、ここには芸術音楽の堕落の一面が確実にあると思う。
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
アッテルベリの交響曲に感じられるのは、ひたすらに「聴く快楽」である。美しい旋律と、それを支える巧みな後期浪漫派和声、そして何と言っても派手で実際巧みな華麗なオーケストレーション。(続く)
そこにハマった聴き手は感情を揺さぶられ、劇的な展開に興奮し、感動的な大団円や悲劇の幕切れに涙を流す。
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
それの何が悪いのか?
それが聴く快楽でしか無いから、それは芸術としては堕落しているのである。(続く)
ちょうど良い例えとして、夜中に興味深い番組の再放送を観た。https://t.co/iwbp8zjoRA
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
この番組自体には「日本の出汁こそサイコー」みたいな奇妙なナショナリズムが含まれていて不快な面はあったが、それとは別に料理と音楽に共通したある面を理解する契機となった。(続く)
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
例えば精進料理は腸が喜ぶ料理であり、腸から脳に快楽が伝わる。そして身体の調子を整え、実際に健康に良い。
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
これに対し、ジャンクフード、スナック菓子、ファストフード、流行系ラーメンなどは舌が喜ぶ料理であり、舌から脳へ快楽が伝わる。そして身体には悪い。(続く)
腸より舌の方が脳に近いから、舌を喜ばせる食べの物の方が売れる。
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
音楽に話を戻そう。
「泣ける」「盛り上がる」「興奮する」「感動する」
ただそれだけを追求した音楽はジャンクフードなどの「舌が喜ぶ食べ物」の同類であり、そればかり摂取していると精神の健康を蝕むだろう。(続く)
誰だったか今は思い出せないが後期浪漫派と印象派音楽の心地良い和声から快楽を追求したポピュラー音楽が生まれた、みたいな乱雑な事を書いている奴がいた。所謂「クラシック音楽」で無いものを大雑把に「ポピュラー音楽」というけれど、その中にも非常に優れた音楽があるのは事実。だが(続く)
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
アッテルベリは確実に「クラシック音楽」の範疇にある音楽だが、彼が作曲をしていた20世紀前半は「ポピュラー音楽」が発展し始め時代であり、音楽が「腸が喜ぶ」から「舌が喜ぶ」へ変化していった時代なのである。(続く)
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
通俗的な甘い旋律と甘い和声と華麗なオーケストレーション。それらはプッチーニやラフマニノフなどによってすでに用意されていた。しかし感情の快楽ばかりに身を任せていれば精神は破滅する。「舌が喜ぶ」料理ばかり食べていて身体を壊すのと同じだ。(続くかもしれない)
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
精進料理のように舌よりも腸が喜び体調を整えてくれるもの、音楽で言えば、表面的な快楽は少ないかもしれないけれど精神を整えてくれるもの、快楽や感情に溺れず悟りへと導いてくれる音楽、それはバッハやハイドンのような音楽だろう。
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
こういう事を書くと「バッハもハイドンも当時は最先端の刺激的な音楽だったんだ」という輩が出てくる。
— 白鳥を回すおっさん (@Schwanendreher1) 2020年12月14日
それは一面的には事実だが、現代の大衆文化における「流行の最先端」とは全く別なのだ。